~ 鴨 ~

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「ではな。」 そういって、芹沢さんは謁見の準備のため、部屋へ戻って行った。 ぼんやりと、たんぽぽを見つめる。 とても小さくて可愛い花。 これを、新見さんに不機嫌そうに見られながら、あの大きな手で、そっと摘んでいたのかと思うと……。 ぷぷぷと、思わず笑いが込み上げる。 「お前、ある意味大物だよな~。」 藤堂さんが、呟いた。 芹沢さんが来た瞬間、隣の二人が緊張したのはわかった。 きっと、芹沢さんも気がついていたと思うけど。 恐怖……というよりも、たぶん『警戒』 「なにがです?」 「あの、芹沢さんと普通に笑って話が出来るなんて、近藤さんと、総司くらいだぞ?」 .
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