~ 初瀬風 ~

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考えながら、少し身を捩ると、「じゃり」と、音がする。 地面をよく見ると、舗装されていない道。 まるで、学校のグラウンドで座っている時の様な。 「やだ! 制服汚れちゃう!」 あわてて、砂埃を払いながら立ち上がる。 と、人々は、さらに私から距離をとる。 はて? 私は、なんでこんなところで寝てるんだっけ? ぼんやりと記憶を探ってみる。 ……思い出した。 私、バスから投げ出されたんだ……。 そのまま、気を失ってしまったんだな。 それにしても、ずいぶん飛ばされたみたいだ。 見覚えのあるバス通りではないみたいだし。 何とも言えない表情をした人々を見て察するに、突然飛んできた私に驚いた……と、いうところかな? 身体のあちこちを触ってみたが、どうやら、擦り傷以外、怪我もなさそうだし、大丈夫そう。 「あ、すみません! もう、大丈夫みたいです!」 と、にっこり笑ってみせたが、人々の、怪訝そうな表情はそのまま。 (やりにくいなあ。) .
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