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あれから既に60年もの月日が過ぎた
勇人にとってはあっという間だった
思い出に浸っていると、船が向かってきている
船着き場に行くとケイトが手を振っていた
『おじちゃ~ん』
ケイトに頼んでいたものがあった
それを受け取った勇人は、そのノートにこれまでの事を一つの物語として書き出した
もちろんケイトには内緒だ
勇人は全てを思い出すように一文字づつ書き込んでいった
記憶を無くした青年と老婆二人の物語
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