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光一「とりあえず、高校1年の時の話から」
友人A「勉強させてもらいます。」
桜が満開の春、僕は高校生になった。
期待と不安が胸の中で張り裂けそうになりながらも、電車に乗る。
僕が通おうとしている学校は、地元の駅から1時間かかる埼玉の学校である。
なので電車通学という状況なのだが…
光一「人が多…すぎる」
この時の僕は、地元の駅からあまり出ずに生活していたため、
人ごみというものを知らなかった。
知っていると言えば、ちょっと人が多い、まぁ例えるなら平日の、しかも朝10時の池袋かな
そんなところしか見たことがなかったので、まずびっくりすることが多かった。
光一「この電車に、毎日乗らなくちゃいけないのか…」
と、しょぼくれていると、
隣から声をかけられた。
「そんなこと、言ってないで、さっさといくよ。
入学式初日に遅刻とか最悪だから」
となりから声をかけてきたのは、同じ中学の春(はる)
春とは、小学生からの付き合いで、簡単に言えば腐れ縁である。
春「なんとか乗れたけど、人多すぎ」
光一「だねー毎日これに乗るのは勘弁だな。」
春「しょうがないじゃない。
ちょっと遠くの学校にしたんだから」
光一「まぁそうだけど」
春 「そういえば昨日のTV見た?」
光一「みたみた。芸人が面白くってさー涙でた」
春「わかるわかる。」
なんだかんだで見るTVも似ているし、性格も明るいし、ラフなタイプな春
女友達の中では一番と言っていいほど信頼していた。
光一「でさーその芸人が…」
駅員「次は…駅」
春「やっとついたー
やっと学校だ。光一」
光一「やっとついたよ
長かったよ、眠かったよ」
春「私はこっちのクラスだね。光一は?」
光一「僕はこっちだね」
春「僕ぅ?ぷぷ」
春「どうした光一ぷぷ
光一がぼくぅだってぷぷ」
光一「うるさいなぁ。たまにはいいだろっ」
と春には僕が緊張しているのを見抜かれていた
今では、一人称は自分 俺 僕だが、この頃は、大抵「俺」だった
光一「とりあえずじゃぁな」
春「うん。またねー」
僕は、春と別れ 自分の教室へ行った。
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