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 11月11日、私は近所のスーパーに夕飯の食材を買いに来ていた。  今日の夕飯はピーマンの肉詰めにするつもりだし、ひき肉とピーマンが欲しいかな。  んー、ひき肉とピーマンだけ買うのもなんだし冬限定のお菓子も一緒に買おうかな。  ……あ、このチョコ美味しそう。 「こんにちは、お姉さん」  色々と考えながら冬季限定の口溶けが素晴らしさをうたったチョコを見ていると、すぐ近くから可愛らしい声で話かけられた。 「え、私かな? こんにち……は?」  声のする方に顔を向けて、絶句した。  小学生くらいの女の子が、お菓子コーナーにあるトッポの隣に列んで居たからだ。 「……あなたなんで棚に列んでるの?」 「お仕事だから」 「お仕事?」 「うん、お仕事!」  チョコレート色のポニーテールをゆらゆらと揺らして得意げに笑う女の子。元気いっぱいで可愛らしい。 「えーっと……あ、お母さんとはぐれちゃったのかな?」 「ううん、あたしはお仕事中だからお母さんはいないよ」  少し考えて思い付いた迷子の線もあっさりと本人に否定されてしまった。 「うーん、お仕事って何してるのかな。お姉さんに教えてくれる?」 「えっとね、あたしはポッキーだから、買ってくれる人が来るまでまってるんだよ」  良い人が買ってくれるといいな、と付け足して自称ポッキーの女の子がはにかむ。
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