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「――っていう夢をみたんだ! 俺、絶対明後日ポッキー買うぞ!」
「ツッコミどころが多過ぎるんですが、どうすれば良いですか先輩」
今日は11月9日。
会社に来ると、やたらテンションの高い先輩に『昨日見た夢』の話を延々とされている。
「第一、先輩男じゃないですか。なんですかお姉さんって……それに、ポッキーは明らかにアグネスに怒られますよ」
はぁ、とため息をついて先輩をたしなめるが先輩は聞く耳をもたずにポッキーポッキー言っている。
「お前も11日スーパーでポッキー買うか?買おうぜ?買うよな?」
「すみません、俺その日はちょっとファミコンと……じゃない、ファミコンで遊ぶんで空いてないんですよ」
「お前は先輩の誘いよりファミコンかよ!」
「え?まぁ、そうですね……」
「くそっ、俺がすっげー可愛いポッキー買っても後悔すんなよな!」
おかしな捨て台詞を吐いて帰った先輩を三日後に慰めることになったのは、また別の話だ。
―END―
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