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「もう・・・どうにでもなれ」
あれから保険医が帰ってきて俺にこう言った。
「君は確か・・・幸博だっけ?
あんまりベットを汚さないでくれる?
気持ち悪い。ここはヤリ場じゃないんだから。お尻怪我したの?」
保険医の名前は神崎美姫。
超一流企業の娘。
跡取りは兄に決まったらしい。
何故保険医じゃなく、医者にならなかったかというと
「昔から保険医になりたかったから?」
という理由。
よく保健室で寝てる為、校長に注意されたらしく、
空き教室で寝てるらしい。
傷みのない金髪に空のように
蒼い瞳。
天使のような顔だが残念な事に
いつも寝ている為、髪はボサボサで診察する時に、
ヘアピンで前髪などを止める時以外は、顔を見れない。
「・・・襲われまして」
「・・・大丈夫?手当てするね。
誰にヤラレたの?」
彼女の瞳にうつるのは憎悪。
強姦などが大嫌いな彼女だから、怒ってるんだろう。
「・・・眞中です。眞中裕です」
「・・・眞中?・・・なるほどね。
ねえ、プチ復讐しない?
協力するよ?」
「・・・プチ復讐?でもあいつとは一応付き合ってて・・・」
「久遠雅樹いるでしょう?
彼に協力してもらうのよ。
眞中と距離を取るようにって」
「・・・でも」
「プチなんだからいいじゃない?はい!手当て完了!」
彼女の蒼い瞳に吸い込まれそうだった。
「・・・雅樹には何て言えば。
雅樹も、龍山彼方に酷い裏切られかたをして傷付いているんです」
「っくす。大丈夫よ。私に任せて寝なさい。寝不足よ」
「・・・はい。おやすみなさい」
「さてと、そこにいつまでいるの?久遠雅樹」
「・・・バレてましたか」
「とっくにね。協力してくれるわよね?」
「えぇ。神崎様」
「ふふっ、ありがと。後はよろしくね」
眞中裕と龍山彼方だっけ?・・・楽しみにしてらっしゃい。私の親友の息子を傷付け裏切るなんて・・・許せないでしょう?
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