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「私が考えたのはね、奴(裕)が
話しかけるとするでしょう?
そしたらね、あんた(雅樹)が
素っ気なくする。奴(裕)は何故なんだろう?って思うとおもう。
で、あんた(雅樹)はこの子(幸博)の事を何気に聞くの。
奴(裕)は少しは戸惑って、
答えるとおもうのよね。
奴(裕)はあんた(雅樹)には正直に話すと思う。
その時にあんた(雅樹)は距離を取るって言うの。
ねっ?ささやかな復讐でしょう?」
あれから神崎先生がもし、なんかあっても神崎グループでどうにかしてくれるらしい。
影をつけ、俺を守ってくれるって・・・何でここまでしてくれんの?
「・・・あの、そこまでよくしてくれる理由は・・・
何ですか?」
「あんたのお母さんと親友だから」
綺麗な瞳で見つめながら、ゆっくりと神崎先生は言った。
「・・・分かりました。それとなくやってみます」
「ふふっ。私が手を下すのは、最期だけだからね?」
「えっ?」
「なーんでもないわ。そろそろ下校時間よ。帰りなさい。影を紹介するわね。影!」
「はっ。御呼びでしょうか?」
「この子を護衛しなさい」
「畏まりました。よろしくお願いします」
「こ、こちらこそよろしくお願いします」
「敬語じゃなくてもいいのよ。『影』って呼んであげてね」
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