第一章

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「あの・・・影さん?」 「何でしょう? 神崎様が言われてたように 『影』とお呼び下さい」 「・・・ん~、名前教えて下さい。呼びにくいです」 「敬語もお止め下さい。 名前ですか? ・・・今藤篤志と申します」 「なら、今藤さんで。 敬語は徐々になくしていきます。それでも良いですか?」 「はあ。お好きな呼び方で結構ですよ。ところで、お腹空きませんか?」 「えっ!?・・・空きましたけど」 「何か作りましょうか?一応、何でも作れます」 「あっ、お願いします」 「では、秋雨様の寮部屋にお伺い致したいのですが」 「!?ち、散らかってるけど」 「掃除ですね?分かりました。お任せ下さい」 「わ、悪いよ!」 「?私の仕事ですから」 「なら、お願いします」 「畏まりました」 成り行きで俺の部屋行く事なったけど・・・マジ有り得ない位キッチンとか散らかってんだよな。俺等の学校は全寮制で、各自二人ずつ使用するようになってる。自炊なんて出来ないからキッチンは散らかり放題。 同室者は最悪な事に裕。帰りたくないんだよな。 裕・・・焦ってメールした? ・・・まさかな。 ってか、今藤さん・・・いきなりお腹空いたかどうかって軽くKY?(笑) 「・・・同室者は眞山裕なんですが」 「それが何か問題でも? 鍵をかければいいのですよ。 それに同室者は今日から・・・私です」
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