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目に見えるものしか
耳に聞こえるものしか
触れるものしか
確かめられるものしか
無いといったのは
少なくともここでは私だ。
愛はどんな形?
どんな匂い?どんな色?どんな感触?どんなモノ?
それは、理解できるものなのか
彼にいわれてから、誰かには数秒に感じる時間私の頭の中はめまぐるしく、それがめぐっていた。
(プッ‥プープーップップ)
いつの間にか切れた電話。
雨の音で、立っている世界に戻った。
「…しまった‥!」
慌ててかけ直した電話の向こうから聞こえるのは、憎たらしい留守電コールのお姉さんの声。
聞き慣れて、聞き慣れすぎて憎たらしくなった知らない人。
何通も送るメール、なりふりも構わない私。
何度もかける電話、多分ストーカー並み
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