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「しーさいどぶるー……」
昔の歌を思い出しながら、口ずさむ。
すぐ目の前には、青という名の闇。
今すぐ吸い込まれてしまいそうだ。
透き通るような青は、いつしか濁り、雨を降らそうという悪意を感じる。
僕は、迷っていた。
生きるべきか、死ぬべきか。
燦々と煌めく水に、少し足を入れていた僕。
小波が僕の足を濡らす。
それを僕は気にも留めず、沈みゆく夕日に目を向ける。
今から行くよとでも、言ってるかのように。
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