しーさいどぶるー
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断崖絶壁なら、すぐに踏み出せた。 巨大な波渦巻くのなら、すぐに呑まれに行った。 でも、何でだろう。 夕日に照らされたこの紺碧は、あまりにも穏やかで、僕を頑なに拒む。 いや、僕自身が拒んでる。 これ以上進むなと。 後ろで声が聞こえる。 馬鹿なことはやめろとか、考え直せとか。 大人は都合が良すぎる。 僕は、十五歳。大人は、嫌だった。
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