プロローグ

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  「ッ……」 目を覚ますと全く知らない場所で俺は頭を押さえていた。 妙にだるい体を起こし、周りを見回してみる。 白く結構広い部屋に大きな椅子が一つポツンとあるだけで、その椅子の真ん前に俺がいる。 何で俺がここにいるかはわからないけど。 ついでに服は俺が通っている高校の制服だった。 そして手足は縛られてはなく、制服には襲われた後のような汚れも無い。 それにポケットには氷河期が到来しそうな財布と、圏外が虚しく表示されている携帯がある。 とりあえず電波があるところを探してみるが、どこも電波は無かった。 だが携帯があるってことは誘拐とかじゃないって事だよな。 「わかんねえ。全くわかんねえ」 イライラしながら、俺がここにいる理由を考えてみたが全くわからない。 この妙に腹立つ展開に髪をかくが、それで俺がここにいる理由がわかるはずがない。 わかってはいるがこういうときはやってしまうのはしょうがないだろ? 「ふぅ」 オッケー。とりあえず頭をスッキリさしてから今日の出来事を整理しようか。 俺は今日起きてからの記憶を思い出していった。
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