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「俺が、責任持ってちゃんと保健室に優を運びます!」
「ちゃんと運んでくれよ?」
一瞬岡村先輩に睨まれた気がしたけど、俺は優を抱えると急いで保健室へ向かった。
保健室の先生はすぐに優をベッドに寝かせると、軽い診断をして、詳しい事情を聞いてきた。
「そう、ネットの柵で頭を打ったのね。軽く頭を打って気絶しただけで大丈夫よ」
「本当ですか?よかった!」
「まぁ、念のために病院で正式な診断をしてもらったほうがいいだろうけど…」
「そうですか……、でも、無事で良かった」
「じゃあ、私は樽屋さんの両親と病院に連絡してくるから、彼女をみてて」
そう言って、先生は保健室から出ていった。
俺はゆっくりと優の寝ているベッドの傍に行く。
「ごめんな、俺がバド部に誘ったから……」
幸い、ケガはなかった。
でも、優に危ない思いをさせてしまった。
「俺がちゃんと…」
俺がちゃんとしてればこんなことは無かったのに…。
「本当にごめん」
優の頬に手を伸ばす。
こんなふうに優が傍にいるのは初めてだった。
優の頬に手をそえる。
そしてそのまま俺は優にキスをした――――。
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気が付いたら私はベッドの上にいて、慎にキスをされていた。
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