プロローグ

2/3
前へ
/192ページ
次へ
私には中学からすごく仲が良いヤツがいた。 なんとなくそいつのコトが気になってはいたけど、恋愛以上でも恋愛以下でもなかったんだ。 今年の春私は高校に入学した。 「高校生活かぁ~…」 恋したり、バイトしたり、部活に文化祭…色んなコトが私には未経験でどれから始めようか考えていたとき、アイツに話しかけられた。 「優ーーーーっ!!!」 「えっ!?慎!!」 慎は私と中学一年のときにクラスメイトだった男子だ。 ちなみに、慎(もちろん慎は男の子だけど)には男の子と付き合っていたというものすごい武勇伝がある。 「同じ高校受けてたんだ!!あれ?たしか、受験会場いなかったよね??」 「それは、俺がバドミントンの推薦で入ったからだよ。そういや、優は何組になった??」 「私は六組、慎は?」 「俺は八組!………なあ、優は部活どうすんの??」 「うーん、……まだ決めてない💧」 戸惑う私の言葉に少し嬉しげに慎は続ける、 「じゃあさ、お前中学ん時にした約束おぼえてる??」 「……約束??」 いったいなんのコトだろう? 「俺が大会で優勝したら一緒の部活に入ってくれるっていっただろ?」 「えっ…っ!!」 確かに中学の時にそんな約束をした。でも、互いにノリでこたえたり、はっきり言って、冗談半分のつもりだったのだ。 「ほら、これ入部届け!!ちゃんと書いてこいよっ!!」 ちょっと強引だったけど、そんなトコロが慎らしいなって思った。 「分かった!明日には入部届けだしとくね!!」 「やったぁっ!」 こうして、私はバドミントン部に入部することになった。
/192ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加