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入部してから、他クラスの人とたくさん知り合った。
その中でも、仲が良いとか、そういうわけじゃないけど、ナゼカいつも気になったのは二年の岡村司先輩だった。
「樽屋、お前今日何時まで部活やる??女子は早めに帰っていいよ」
「岡村先輩…っ!えっと、2セットしてから帰ります!」
「2セットか……、その頃には大分暗くなってるなー…。たしか、家近かっただろ?俺が家までおくるよ。」
「せ、せせ先輩がですかっ?!」
「そうだよ?嫌だった??」
「そんなわけじゃないですけど……(は、恥ずかしいよっ💦)」
私が返事に困っていると慎がすぐにやって来た。
「先輩、心配しなくても、優は俺が送りますから」
『そんな、勝手に決めないでよ!!』そう言おうとしたときだった。
「べつに樽屋はお前のもんじゃないだろ?そう決め付けんなって!慎、お前はちょーっと過保護だぞっ!!」
岡村先輩がフォローを入れてくれたのだ。
申し訳ない気もしたけど、ちょっと嬉しかった。
「過保護って…そんなことないっすよ!!俺は…」
「ちゃんと樽屋に決めさせてやれよ、な?」
「……っ!」
「なぁ、樽屋。一人で帰るのと、俺か慎と帰るのどっちがいい?」
「えっ!あ、いや、その…、今日は一人で帰ります」
「了解~!」
岡村先輩はいつものコミカルなノリで返事をする。 本当は岡村先輩と一緒に帰りたかったけど、少し恥ずかしくてつい断ってしまった。
帰り道、
今度は私から誘ってみようかな?とか考えだけど……
「恥ずかしくて無理だよーっ!!」
そんなこんなで有頂天な私は、
「優…、……。」
私が一人で帰るのと答えた時の、慎の寂しげな姿に気付けずにいた。
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