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私がまだ小学校低学年の幼い子供だった頃に、趣味で怖い話を作っては家族や友達に聞かせていまし
「僕が考えた怖い話なんだけど、聞いてよ！」
と、きちんと前置きをしてからです
特にじいちゃんは私の話を喜んで聞いてくれました
それがとても嬉しかったんです
熱心に聞いてくれるのと同時に、怖がってくれたから
そんなおり、私の作った話はクラスの中で流行りだしました
放課後の男子トイレで個室を叩くとノックが帰ってくる、といったありがちな話です
クラスの女子の間であっという間に流行り、噂は学年中、学校中へと広まりました
「男子トイレの前で手招きする男の子を見た」
とか言い出す女子も出てきて、私がやっとその噂を知って
「僕の作り話だってば！」
と言っても聞かず、そのあともまことしやかに囁かれ続けました
ついには、そこで肝試しを始めるグループまで現れてしまいました
その肝試しでしたが、何も起きるわけがないのにグループの子供たちが皆
「ノックの音が返ってきた」
と言うんです
大変な騒ぎでした
そんなわけないだろ、と思って、作り話だというのをアピールしようとしたのですが、当時の私は皆に冷たくされるのが怖くて言い出せませんでした
しかし、その内私は自分の話が本当になってしまったのではないかと思うようになり、すごく怖くなって自作の怖い話をするのをやめました
その騒動があってからしばらくして、じいちゃんが怖い話をしなくなった私に
「もう怖い話、しないのかい？」
と聞いてきました
私はもう泣きじゃくりながら、その話をじいちゃんにしたんです
「ほぉかほぉか」
と優しく聞きながら、こんなことを話してくれました
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