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長い氷室っていう奴の話しは何故か授業の話にまで発展していった。オレにはさっぱり理解出来ない魔法の話である。
「最初の魔法戦闘学の授業では武器を造るらしいぜ!あ、武器ってのは自分専用の戦闘用具な。剣とか槍とか、銃とかもあるんだ」
どうやらオレはとんでもない犯罪校に入学してしまったらしい。銃刀法違反はどうなった?仮にもここは日本ですが……。
呆れ半分興味半分話しを聞きいていた。
その時、入り口辺りが軽く光りそこに視線を向けると案内役の日向さんと綾瀬さん、それに早川先生?だったか、が立っていた。
「待たせちゃったね。ここが入学式の会場となる春海魔法学園第一ホールだ。このようなホールがまだ2つあるんだ。後で学園回りをするからその時説明するよ。入学式までにはまだ時間があるから待ってて」
日向さんと綾瀬さんは軽く説明をしてから各自のクラスと思われる場所に帰って行った。
早川って先生はその場に残りオレ達を見回してから壁に持たれてケータイと携帯音楽プレイヤーを取り出し音楽を聞き始めた。
「おい、あれ仮にも教師だよな?」
つい気になったので氷室、という先ほど知り合ったばかりの奴に聞くいてみると苦笑しながら首を縦に降った。
「仮にも、じゃなくてマジ教師。あの人はああ見えてもかなりの功績の持ち主なんだ。転移は使えるし、元[ガーディアンナイツ]っていう王族を守護する為の超エリート部隊に所属してたらしいし。更に選ばれた者にしか与えられない、[二つの名]って称号みたいなニックネームみたいなの持ってるし。逆になんでそんな人が教師やっているかが不明って感じ」
ふむ、分からん。転移?ガーディアンナイツ?二つの名?オレとは無縁の世界だった。
「ふーん、取り合えずスゴイ人ね」
「お前………不思議な奴だな。普通握手とかサインとか求めに行ってもおかしくはないんだぜ」
驚きの表情で聞き返されオレは首を傾ける。
分からん物は分からん。こいつはオレに何を求めているんだ。
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