Episode 1 学園

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男を探そうとするとさっきから視界がぼやけていることに気付いた。 「眼鏡がおかしい?」 そう思い牛乳瓶の底のように分厚い眼鏡を外してみた。 そこからオレの身体に異変が起きはじめたっけ。 なんと、視力が良くなっていたんだ。最初オレはかなり驚いた。これはもうオレが死んだ後の出来事じゃないかと何回も疑った。 「そういえばあの男は?」 居なくなった男を探すため1階に降るまでマンション中を探しまくったが見つからなかった。 「いったいどこいったんだよぉ!」 近所迷惑など気にするわけもなく大声で言った。 が、誰も反応しない。 「糞!オレに何があった!?あの男も居ないし。…………もしかして幽霊とかな。………ハハハ」 気分を晴らすためわざと笑ったがその姿は滑稽。 ついに、諦めたオレは家に帰ることにした。理由は朝日が昇り始めたからだ。 現在の時刻、5時00分。 本当の目的を果たせなかったオレはそのまま帰るしか選択肢がなかった。 家に着くまでに改めて自分の視力が上がったことに対して驚いていた。 家が見えた始めた時にまだかなり距離があるのにも関わらずオレの部屋カーテンの隙間からポスターが見えた時はかなり焦ったね。 家に着きそのまま自分の部屋へ。ベットに入ったらすぐに寝てしまった。 「隼斗、朝よ!起きなさい!」 いつも通り母さんが起こしにきた。すぐに飛び起きたオレは気づかされる。 視力は良いままだ。………ハハハ、これから眼鏡必要ないな。 「ねぇ母さん。頬っぺた抓ってくれ」 しかし、これが夢かもしれないから一応お願いをした。 母さんは「まったく」とか言いながらオレの頬っぺたを抓った。 「いってててぁぃてて!!」 予想外にも強かったため頬っぺたがちぎれるかと思った。………これで現実にあったことか。 「朝ご飯できてるからすぐ来なさいよ。あと今日から期末テストでしょ?また前回みたいに全部赤点なんてやめてちょうだいよ。全く、木山さん家が羨ましいわ」 母さんはそれだけ告げて下に降りて行った。 そうか、今日から3日間期末テストだったな。テストなんて嫌な感じしかしないし……。 オレも降りて行きご飯を食べて学校に行った。
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