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学校は徒歩で10分と近い場所である。
右を見れば仲良く話しながら登校する同じ中学の生徒。左を見ればイチャイチャしている同じ中学の生徒のカップル達。
そんな中でオレは一人ぼっちだった。
オレは昔から性格が暗い方で友達とかを作るのが苦手だった。そのため、目立ってしまいイジメの的に………。
オレだって皆と遊びたい!なんて思ったりもしたが何をやってもダメダメなオレに話しかける物好きなど居なかった。時たま話しかけてくる連中もいたが、大抵はからかい目的で話すクソ共ばかり。こんなつまらない人生に嫌気が差し自殺なんて考えはじめた。
そんなオレにも普通に接してくれる奴もいる。
「よっ!おはよう隼斗!」
そうだ。木山 祐樹だ。
オレのこいつとの関係は話したか。
幼稚園からの仲だ。だからこいつは好きだ(友として)
「あぁ、おはよう」
祐樹に挨拶をしてそのまま行こうとする。
「ちょ、お前待てって。てかお前眼鏡外した?あっコンタクトとか?」
へぇ、気付く奴が居るとは思わなかったな。
「まあ、コンタクトみたいなもんだ」
適当に返してオレは祐樹の後ろが見えた。
「お前、また付けられてるぞ」
木山 祐樹の顔はかなりカッコイイ。男のオレから見てもだ。さらに、身長も高く頭まで良い。当然のようにスポーツ万能だ。
このような事が関係して学年の女子のみならず学校中の女子から爆発的な人気をほこっている。
それに対するオレは顔は祐樹程ではないが世間から見たらかなりカッコイイようだ。だが、頭は桁外れに悪いし運動も出来ない。それに身長は普通だ。イジメられてる事もありオレはモテないというわけだ。
「お前性格暗いしな。なんかさ、皆を驚かせる凄い事とかすればよくね?例えば苦手なスポーツで活躍してみたり、今日のテストで良い点取ったりとかさ」
オレが悩んでる時は勝手に自分の考えを押し付けようとする。でも助かってるのは事実だし何もいえないオレ。
「言っていいか?オレが頭良くなれるわけないしさ、運動オンチなオレが活躍出来ると思うか?」
オレはため息ついた。
「出来るさ!お前実は凄いんだって!」
何が凄いんだよ……?
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