4465人が本棚に入れています
本棚に追加
/439ページ
気持ち良くは無いけどイジメや苦悩から抜け出せたのは嬉しい事だった。
この学園に来ることになったのは驚きだけど。まだ知らない人達が沢山いる。だから、誰とでも友達になれる可能性は十分にあるだろ?
----------------
それを聞いてから氷室は数十秒固まっていた。いきなりこんな話しをされて驚いたのだろうな。
「これがオレがこの学園に来る前の話し。あの男に会っていなければ今でも最悪な人生を送ってたろな」
オレはため息をついてから机に顔を伏せた。沢山話したから眠くなったからだ。
オレが伸びをしたとき今まで黙っていた氷室は顔をオレに向けて何か言いたそうにしている。
「ん?どうした?」
氷室は笑った。
「そうだったのか。お前大変だったな!ついでに、皆も聞いてたぞ」
「はぃ?」
驚いて、周りを見回すと涙を拭く人や腕を組んで頷く人が沢山いた。
「でもさ、お前は変わったんだ。それだけわかったから十分じゃん。」
氷室は後でドンマイと言った。
はぁ、氷室だけに話すつもりだったのにな。
オレはまたため息をついた。
その数秒後、外から謎の音楽が流れてきた。
~チャラチャラチャラチャラチャッチャッチャ~♪
ガラガラと音をたてて扉が開く。
「皆そろってるか!」
その声は男の物だが姿が見えない。
そして、音楽がストップし男?が
「先生のとうじょー!」
て言ってムーンウォークで登場。
生徒の仲には「なぜにムーンウォーク!?」と叫んでいた奴がいたが気にしないでおこう。
なぞの先生が教壇の上に立ち生徒を見回した。
……オレ、この人知ってるぞ。こいつはオレと氷室の息を止めた早川先生!入学式の間、ずっと紙を見たり携帯音楽プレイヤーを弄ったりしていたのはもしかしてこの為?
「お!お前らオレのクラスになったのか!これからが楽しみだ」
オレと氷室を見つけた早川先生は言った。爆笑してやがる…。
数秒笑ったあとすぐに表情を戻して先生の自己紹介が始まった。
「じゃあこれから俺の自己紹介を始めたいと思う。俺の名前は早川 竜矢 だ。歳は25歳。元ここの生徒で去年この学園に教師として戻ってきた。属性は光と闇。【闇極光極】という2つ名を持っている。これから5年間よろしく頼むぞ!」
皆は固まっていた(オレ以外だが)
最初のコメントを投稿しよう!