4468人が本棚に入れています
本棚に追加
オレ達中学3年生は受験を1週間前にどたばたしていた。
「受験、だりぃ」
「そんな事言うなよ!お前俺と同じ学校行くんだろ?」
放課後、オレは教室の机に突っ伏しながら親友と話しをしていた。親友の名前は 木山 祐樹。オレの1歳からの幼なじみでもあり、言うならば腐れ縁だ。オレとしては女の子と幼なじみの方が良かった。
祐樹は多少長い黒髪をワックスで整えている。因みにこいつは学年、いや、学校一のイケメンと言われ女子達の間ではファンクラブも多数出来ているとの事。
「うらやましい……」
「は?」
「なんでも無いよ。あぁ、受験かぁ。勉強だりぃよ~」
起こした体を再び机に倒しシャーペンを回す。それを見てか祐樹は苦笑した。
「お前、頭いいんだからさ。勉強しなくても行けるだろ」
「お前こそなんでランクをかなり所か、かなり落とした南高校目指すんだよ?」
オレは自分で言うのも何か嫌だけど、頭がいい。テスト、模試等は毎回トップの成績を修めている。しかし、祐樹もオレと同じだ。頭が異常に良く運動神経も抜群、先生からも好かれ人望も厚過ぎる程厚い。
「まぁ、近いからな。それにあそこ進学率もまぁまぁだしな」
祐樹が帰った人の机から椅子を持ち出してオレに向かい合う様な位置に座る。
「ま、俺はいいけどお前は?どこか行きたい所があれば変えれるけど」
「特になし~。楽しい高校生活を送れればいいんだよ」
オレと祐樹は笑って、それから高校生活について話していたんだ。
『香川 隼斗。香川 隼斗。至急職員室に来なさい。繰り返す、香川 隼斗。至急職員室に来なさい』
急な呼び出しにオレは驚き舌を噛んだ。
痛かったな。
「何かしでかしたかな?職員室だなんてクラス日誌を取りに行くくらいだぜ」
「何気にフラグ建てるなよ。怒られたら俺が慰めてやるからさ」
「………キモ」
オレは立ち上がりため息を吐いてから歩いて教室を出る。
祐樹は手を振ってオレを見送り、教室に入って行った。
最初のコメントを投稿しよう!