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その状態のまま数秒間2人は見つめ合ったまま1人は隙を伺っていた。
「じゃあ、最初は何撃とうかな~。あ!これにしよ♪」
何もしないで!と心の中で叫んだが聞こえるはずもなく。シルフィさんは手をオレの方に向けて
「焼けなさい!【ファイアーボール】」
と言って手の平に火球を生成した。そして、それを全力投球した。オレに向かって。
「うわっ、あぶね!」
それをオレは左に飛んで回避した。あの球軽く100キロは越してたね。当たったら貫通するな……。
「へぇ。魔法使わないってことは実力を隠してるのかな?それとも使えない系?」
シルフィはとんだ戦闘狂のようです。目つきが更に鋭くなってます。
「だから!!オレは魔法なんか使えないってば!」
オレは全力で説得を試みるつもりだったが、また同じ火球を撃ってきたのでそれが出来なかった。
「ふーん。で、魔法が使えないからって私が攻撃をやめるとでも?」
………やめないでしょうね。だってノリノリだもん。こっちだって避けるのに必死になってるのに相手は見て笑ってんだぜ?……もしかして彼女ってドS?
「そんなの嫌だぁぁぁ!」
自分の考えるにツッコミを入れ、ダッシュで逃げ出した。
広場の出口にあと2m程の所でまたしてもシルフィさんに邪魔をされる。
「逃がさないよ!【ウォーターベール】」
「ぐっ!!」
突然したから湧き出た水にオレは吹っ飛ばされた。
「……ツッ。これ、ただの水じゃねえ!」
さっき攻撃を受けた(掠った)左手から血が噴き出しているのだ。
「あはっ!当たっちゃった?痛いでしょ?血、沢山でるでしょ?泣きたいでしょ?」
「…………」
オレはとにかくこの境地から逃げだしたい。でもそれさえも出来ない。一体どうしたら……。
「答えれない?じゃあ……死んじゃいましょ!燃やされて死にたい?溺れて死にたい?どっちか選ばせてア・ゲ・ル」
何言ってやがる。死にたいわけないだろが。でもオレこのままだと殺されるな確実に。神様なんているか分からないがいたらオレを助けてくれ!!
「これも答えれないかぁ~。じゃあ焼かれて死のうね♪」
そう言って彼女は手から特大の炎を作って上空に打ち上げた。
その炎はバラバラになり何か形を形成していく。
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