ショートストーリー 2人目の友達

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オレは炎が形成した何かを見て硬直した。そこには 『ドッキリ大成功!!』と炎で大きくかかれていたからだ。 「…………え?ド、ドッキリ?マジで?オレを殺すつもりじゃ?」 「そんなわけないよ~。あの戦いも全部計画した物だし左手に魔法が当たったのは想定外だったけどね」 オレは身体を地面に倒して一息ついた。本当に死にそうになって恐怖のどん底に落ちていたオレは一言を発する事が出来なかった。 「大丈夫?そんなに怖かった?」 オレは首だけ縦に振って立ち上がった。怖いという感情を通り越して何も感じない。 「さぁ、ここで問題です。この計画を実行するよう私を差し向けたのは誰でしょ~?」 居るのそんな奴!男だったら即殴ってやる!だが、一人こんな馬鹿な事をしそうな奴を知っている。 「そいつってさぁ、オレの知り合いか?」 「はい。その通りです」 やっぱり……。 「出てこい氷室。陰で笑うなんて趣味が悪い」 オレはこの場に氷室が居ると思い名前を呼んでみた。こんな事を考えるのは奴以外いないはず。 「分かってたの?いやぁ~まさかこんなにうまく行くとは思ってなかったからな。お前ってさ、冷静だからこんな事すぐに見破るかと思ってたんだよね!でもさ、これでシルフィとは仲良くなれるだろ?俺の狙いはここだったんだよ」 木の影から口に手を充て、笑いそうになるのを我慢しながら氷室は出てきてからニッコリと笑った。 「はぁ~。呆れたのやら疲れたのやら。あのさ今日から授業だろ?こんな事しててもいいのかよ?てか今何時だ?」 オレは怒る気も失せたので時間も気になったのもあり、話題を逸らす。 「えっと、8時20分だよ!」 8時20分……だと?授業開始まであと10分。間に合いそうにないかも……。 その日、オレ達3人は5分遅刻して学校に行った。
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