4465人が本棚に入れています
本棚に追加
/439ページ
教室に入った時の男子の視線が痛かった。
何故かって?……奴らにはオレとシルフィが手を繋いで仲良く教室に入って来たと勘違いされたようだ。
その中で1人オレ達に声をかける者がいた。
「お、お前らあの短時間でここまで進んだのか?予想してたがこんなに早いだなんて!そんでどっちが告ったの?」
氷室だ。
「「…………」」
オレ達は無視して各自の席についた。
「無視しないでぇ!悲しくなるじゃんかぁー!」
そんな狂った調子の氷室にシルフィはとても優しい声でとても恐ろしい事を言った。
「拓哉くん、焼け死にたいか溺れ死にたいか選ばせてあげる」
わらっているが目は笑ってない!
「いや、あの、なんか、すみませんでした……」
耐え切れなくなった氷室はシルフィに怯えながら自分の席についた。
「ちなみに私と隼斗くんは付き合ってないですよ」
氷室の背に向けてシルフィはそうクラスの皆に告げたあと授業の用意をし始めた。
だいたい氷室とシルフィの関係がわかってきた。
シルフィ>>>>>>>氷室みたいな感じか。氷室では絶対勝てない存在だな。
それより、記念すべき最初の授業は魔法学らしいです。その名の通り魔法について学ぶらしいです。この学校の授業は午前で終了する。ちなみに授業は担任の先生が全て行うらしい。午後からは自由時間。何してもいいらしい。夢のような学校だ。←氷室情報
オレは教科書を取り出した。分厚い本である。これだけ学習することがあるのかよ……大変だ。
ちょうどオレが教科書を取り出し終えた頃、教室の扉が開いた。
そこにはゲーム機を片手に教科書をもう一方の手に持った早川先生がいた。
片手に持ったゲーム機(PSP)の画面を見ながら彼は授業開始を知らせた。
「じゃあ授業を始めようか。あっ!死んだ!ドスジャギィ強すぎ!」
『…………』
皆に沈黙が訪れた。最初に沈黙を突き破ったのはオレと氷室だった。
「「それ昨日のやつですか?」」
昨日のやつとは勿論モ○ハンである。だってやってるとすればあれしかないだろ。
最初のコメントを投稿しよう!