4465人が本棚に入れています
本棚に追加
/439ページ
早川は「あぁ」と言い入口から教卓の所まで来た。
「んじゃあ今からマジで授業やるからな。号令頼む」
やっと授業を始める早川はクラスリーダー(学級委員みたいな者)に号令の指示を出した。
きりーつ。れいー。ちゃくせーき。
号令が終わると授業が始まる。
「いきなりだが、この世界には6つの属性がある。火、水、自然、光、闇、そして無だ。ここで俺から問題だ。この6つの属性の能力が分かるやついるか?」
どうやら属性の勉強らしい。オレにとってはとても興味深い話しだ。
最初に手を挙げたのはクラスリーダーだった。
「んじゃお前、言ってみろ」
指名されたので彼は立った。
「火の主な能力は火傷、灰化で水の能力は水の場合は束縛、溺殺。氷の場合は凍結、創造。自然はその名前の通り自然の利用。闇は呪いや重力の操作。光は治癒と審判。無は能力無効化、破壊。そして逆に利用。だったと思います」
それを聞き終えた早川は頷いた。
「ん、問題ないぜ。よく知ってたなそんなに」
その問い掛けに彼は
「常識です」
とだけ言って席に座った。真面目ちゃんめ。
クラスリーダーは細身で背が高くエリートのオーラを出していて近寄りがたい人だ。
「常識………だと!?」
早川先生の異常な反応は気にしないでおこう。滑ったから。
「……それじゃあ、あと1つ教えることがある。この世界にはごく稀だが2つの属性を持って産まれる者がいる。俺やシルフィみたいなやつだ。ここで問題。2つ属性を持っている者のメリットとデメリット分かるやついるか?あ、シルフィ以外でな」
先にシルフィにダメだと言ったため、答えたそうにしていた彼女はしょんぼりとなってしまった。
そして、手を挙げたのはオレの1つ後ろの席の男子だった。
早川は彼を当てて彼は話し始めた。
「メリットは2つの属性の能力を混ぜ合わせれる事で、デメリットはバランスの乱れです」
彼はそう言って席についた。
「うん。正解。ちなみにバランス崩れると身体がアボンだからな。俺達は相当なリスクを負ってんだよ」
そう言った早川は何かに気がついた様に「あ、そーいえば」と呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!