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「メリットの方で2つの属性を混ぜれるって言ったろ?あれの正式な名前はユニゾンスペルって言うんだ。ちなみに、それが自由自在に使えるようになれば軍やギルド、雇い魔導師でトップクラスの人間になれるからな。それに、2つの名が貰える場合だってある。俺の2つの名は話したよな?あれは俺が光と闇のユニゾンスペルに初めて成功した人間としての証だ。ま、称号みたいなもんだ」
早川はため息をついて話しを続けた。
「それを成功させようとした光と闇の魔法使い達は失敗し命を落として逝った。まず光や闇を使える人間が少ないのに対し両方使える奴なんて世界中探したってそうみつかるもんじゃねぇ。俺が成功できたのはただ運があっただけだ。あの時失敗してりゃ今の俺は居なかったんだよ」
と言って早川は遠くを眺めた。
-----早川の回想-----
俺は昔の話しをするのが好きじゃないが。まぁいいか。
俺は誰とも変わらない普通の家庭で産まれた。幼少期は誰とでも仲良くでき普通に楽しい時間を過ごしていた。
魔法学園の小学部に入った頃に属性検査があった。その日、俺は光と闇を両方持っている事が判明する。
そこから俺の普通な日常は変化し始める。
まず始めは、その情報を聞いた友達達だった。昨日まで仲良くなんの壁も感じる事無く遊んでいた俺達だったがその日から大きな壁ができてしまった様にあいつらは俺がとんでもない人間だと思いこんだらしい。差別やイジメが始まった。
最初は無視から始まりだんだん暴力や魔法をぶつけてくるようになった。
俺も必死に抵抗したが1:何十人で勝てる訳もなくいつもボロボロになって帰って行く日の繰り返し。親に迷惑をかけたくなかったからいつも適当な嘘を言ってごまかしていた。
高等部に入った頃、俺は1人の少年に出会う事になる。その少年も2つ属性を持っていて名前はスパイル=ティティス。
そう、シルフィ歳の離れた兄貴だ。俺達はすぐに友達になった。その頃かな?ライバルができ俺が強くなりたいと思い始めたのは。
そして、俺の16歳の誕生日の1週間前にある歴史に残る事件が起こる。
学園襲撃事件だ。この事件により学園の生徒の内5分の2の人間が殺されることになる。
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