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事件2時間前。授業を終えた俺はスパイルと一緒に食堂で昼飯を食ってた。
「なあ早川!今度俺と決闘しようぜ!」
スパイルは昼飯であるカレーを食べながら俺に言った。
「どうせお前が負けるさ」
当時、俺は学年で1番の成績と実力を持つ優等生だった。一方スパイルは成績は中の下で実力はかなりあったが俺に勝つほど強くなかった。
「やってみなきゃわかんねーだろ?まだお前に34敗しかしてないし」
スパイルは不満そうにスプーンを回した
「まだって34敗もしたんだしいい加減諦めろ」
スパイルは急に立ち俺に向けて言った。
「ふっ。俺がお前に勝つためにどれ程特訓してきたかしらねーだろ?だが!昨日俺はユニゾンスペルに成功した!どうだ!スゲーだろ!」
スゲーだろ!と言ったと同時に早川に指をさすスパイル。そのスパイルに早川は
「ふぅーん。あっそー。で?ユニゾンがどうしたらオレに勝てるんだ?」
と冷たく返した。他の生徒もユニゾンスペルという言葉に異常な反応を示したが早川の態度を見て嘘だと思ったらしい。さっきまではその話で多少うるさかったが今は自分たちの話しに戻って談笑していた。
「お、お前もうちょっとは驚けよ。なんか俺が馬鹿みたいじゃん」
さっきまでの態度とは180変わってションボリとしながら席に座るスパイルに早川は更に追い打ちをかける。
「馬鹿みたいじゃんじゃねー。お前は本当の馬鹿だ」
「ガーン!」
ショックを受けたスパイルはその場で頭を机に付けうなだれてしまった。
すぐに復活したからいいけど。
その後、俺とスパイルは図書室に向かった。目的は寝るためだ。
今は夏で熱すぎるため図書室はいつもクーラーがかかっていて涼しくて快適な空間であるため寝るにはちょうどいい場所なのだ。
いつもの席に座り寝るための枕に丁度いい本を探してきて寝る準備は完了した。
「あ、俺ユニゾンスペルで調べたい事があるからいいや」
とスパイルは珍しく寝ないと言った。普段なら即行寝る奴なのに。
そして俺は夢の世界にログインした。
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