Episode 2 初めての授業と明かされる過去

9/18

4465人が本棚に入れています
本棚に追加
/439ページ
「俺が逃げる?笑わせるなよ」 男はスパイルの方に向かって手を向け火柱を操作した。狙いは当然スパイル 「スパイル!」 スパイルはこっちを向いて笑った。 「死ね!」 そこらじゅうにあった火柱がスパイル目掛けて集まった。 スパイルは水の膜を張って火柱から抜け出した。 相手から距離を取り地面にしゃがんだ。 「そうか、じゃあな。 炎を司りし火の神よ、水を司りし水の神よ。汝が力を共鳴させ害をなす者を退け! ユニゾンスペル、【炎と水の共鳴-1の舞-】」 ---おぉぉぉぉお! 物凄い音があたりに響く。 !!地面にヒビが入った。そこから水が溢れ出す。 ユニゾンスペル!真実だったのか!やばい、鳥肌が立ってきた。 溢れ出した水は敵に集まる。 「な、何だ!?これは!」 敵は散らばっていた火柱を集めて蒸発させようと頑張るが全てが無駄。1つ残らず消えてしまった。 「あんた言ったよな。笑わせるなよって。………こっちのセリフだ!」 スパイルは敵に水を引き寄せ沈めた。動けない事を確認し手から炎を出す。 「本来ユニゾンスペルって言うのは2つの魔法を1つにまとめる事を言う。だが、俺にはそれが難しい。そんな俺にもできる方法があった。……2つの魔法を同時に使えばいいんじゃないか。 これが答えだ!! 【炎と水の共鳴-2の舞-】 」 敵に向かってそう呟いたスパイル。これは俺に向けてのメッセージだったのかもしれない。 手から放たれた炎は空に明るく光る。綺麗だ、と思ったが数秒後、その幻想は砕かれる。 空に上がった炎はドラゴンの形を作り、水に身動きを封じられてる敵に向かって吠えた!そして…………炎のドラゴンは敵を丸呑みにし爆発した。 炎が水を蒸発する煙が辺りを覆う。 辺りが霧で見えないが誰かが動いた。 !! 敵は笑いながら立っていた。失敗か!? 「これで終わりかよ!ちっぽけでヘナチョコな魔法だぜ?」 敵は煙で隠れて見えないスパイルに言った。 スパイルの返事がない!まさか魔力の使いすぎで気絶か!? 「スパイル!大丈夫か!」 俺が呼んだが返事は無い。
/439ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4465人が本棚に入れています
本棚に追加