Episode 2 初めての授業と明かされる過去

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まず、真っ先に赤い物がそこらじゅうに広がっているのが分かった。 だが俺達はこれが何かすぐに分かった。 血だ。しかも人の。血だけじゃない。沢山の人。いや、死体が山積みになって置かれていた。 知ってる顔から知らない顔まで、間違いなく寮に住んでいた生徒だ。 「嘘……だろ?なんだよこれ!!??アルテミス!」 スパイルは泣いていた。その死体の中には、スパイルの恋人、アルテミスが血を大量に流して死んでいた。 酷い。酷すぎる。何故こんなに物を壊す?何故こんなに人を殺す?何故……何故………何故 俺達だけ生きてるんだょ………。 「アルテミス!っぅぅぅうう……」 俺には恋人を殺された人の気持ちは分からない。………が、親友の恋人だ。泣かずにはいられなかった。 「な゙あ早川……」 涙を流し声が震えているスパイルは言う。 「……んだよ?」 「た、探知魔法使えるか?」 探知魔法。俺の得意な魔法の内の1つだ。 「大の得意だ」 スパイルは涙を拭い立ち上がった。 「相手の位置探れるか?……アルテミスを殺した奴の…」 俺も立ち上がりスパイルに頷いた。 あのときの俺達には復讐することしか考えていなかった。 「頼む。俺の一生に1度のお願いだ!!そいつの居場所を探ってくれ!」 スパイルは俺に向かって土下座をした。手に血が着く事を気にもとめずに。 「そんな事するな!頭上げやがれ糞スパイル!俺達は親友だろ!?そんなことしなくたって絶対に探ってやる!」 そうだ。俺達は親友だ。そんな事してほしくない。 スパイルはゆっくり頭を上げて立ち上がった。 「……ありがとう」 その言葉を聞いてから俺は探知を開始した。 『ディレクション』 敵はまだ遠くには行っていないはずだ。まだ血が新しかった。それに、運が良いことに敵の魔法の痕跡が残っている。それを頼りに探知すれば! 俺の探知魔法は学園一と言っても過言ではない程優れている。探知範囲は半径10キロメートルだ。逃がしはしない。
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