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この人が言うとかなり迫力があり怖い。脅されてるみたいだ。
「い、いい話しからで…」
校長は再び舌打ちをしてから白い封筒を開け一枚の紙を取り出した。
「一回だけ読む。耳の穴かっぽじって良く聞けよ。『南第三中学校の香川 隼斗 様。あなたは魔力があると見なし魔法の扱い方を学ぶ為に 魔法界立 春海魔法学園に通って頂く事になりました。2月4日が入学式になりますのでその前日までに本校まで起こし下さい。 春海魔法学園 校長』………だとよ」
……………。
「校長先生、意外に素晴らしいギャグのセンスをお持ちですね。でも僕では無くて他の生徒でもよかったょぅ……」
オレは言葉を途中で切った。いや、途切れたと言うのが正しいのかもしれない。
理由は、校長の目がマジだからだ。真剣過ぎて笑ってしまいそうになる。
「俺は詰まらない冗談なんて言わない。むしろ俺は漫才が嫌いだ。見ててイライラする。……魔法、か。ここは二次元じゃない、三次元だって言うのによ」
校長は少し笑い紙を俺に渡した。
「く!?」
オレが紙に触れた瞬間、静電気の様な痺れが指を通り体中を駆け巡った。
「おいおい、なんだぁこりゃあ?」
校長の驚いたような声が聞こえ視線をそちらに向けると紙が持っても無いのに勝手に宙に浮いていた。
それに、文章の文字が新しく増えている。と、校長は言った。
「読み上げる。聞け『魔力の認証が完了いたしました。本物の魔力を持つ香川 隼斗 様と認証完了。ここに詳しい地図と住所を記載します』……ここは、長野県か?かなりの山奥だ」
校長から紙を渡されたので見てみると確かに山奥だ。こんな山奥に学校があるのだろうか?人も住んでそうに無い。
「何の悪戯ですかね?悪戯にしては手が込んでますが」
「わからない。それはそこに行ったらわかる事だ。おい香川、校長命令だ。この学校に入学しろ」
「何故に!?」
無理矢理決められた。拒否はしたさ、全部無意味に終わったけど。
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