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まぁ、襲撃偏はここでおしまいだな。
ん?なんで俺のユニゾンスペルについて話してないかだって?
そう焦るな。この話しは前置きみたいなもんだ。ちゃんと繋がるさ。
そして数年後、学園を卒業した。あの襲撃により俺の学年の卒業生は4人しかいなかった。300人ぐらいいた生徒は一部は転校、それ以外は死亡した。
そして俺達2人は軍の『裏ギルド調査隊』に入隊した。話しをしたらすぐに入れてくれたからな。
目的は学園を襲撃した奴ら、裏切りの因縁を見つけ出し壊滅させる事だ。
基本、裏ギルドとは不正に魔法を使う。依頼に違反した物事を行う。殺人等の依頼を受ける等といった正規のルートでは行ってはいけない事を平気でやってのける。
その中でも裏切りの因縁は不正に魔法を使うギルドとしては一番の大きさを誇り、別名『犯罪者のたまり場』とも呼ばれている。
何故奴らが裏切りの因縁だとわかったかと言うとな。とにかく人数が多かったからだ。軽く2000人は越していたかもしれないな。
ここからが俺のユニゾンスペルについての話しだ。
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入隊したての俺達だったが俺達は隊のナンバー2、3の実力を誇っていた。 ナンバー2がスパイルでナンバー3は俺だ。
学生の頃は俺が強かったはずなのだがスパイルはユニゾンスペルが使えることに多大な評価を得て隊の主力となっていた。まあ、俺はそれ以外は全て上だけどな。
「あれから4年……か。未だに手掛かりなしだ」
スパイルは机に肘をついての頭に手を当てた。
「諦めるなよ。まだ捜査し始めて2ヶ月だぜ?」
諦めの早いスパイルに早川は呆れた表情でいった。
「そーいやお前さ、アレはどうなった?」
スパイルは顔を上げて俺に尋ねてきた。
「まだまだだ。いいところまでいくんだけどな。怖くてその先に行けないんだ」
アレとはユニゾンスペルの事だ。ユニゾンスペルは普通の人間ではできない。2つの属性を持って更に魔力量が多い人間しか使う事ができない。
「そりゃそーだろな。俺のはリスクはないけど光と闇には『消滅』っていうリスクがあるんだよな……」
スパイルはハァとため息をついた。
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