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「あ!早川さん!それにお兄ちゃん!」
転移した俺達の前にスパイルの妹、シルフィが立ってこっちを見て笑っていた。
「俺は早川のついでかよ……」
後ろでスパイルがぶつぶつ言っていたが気にしないでおこう。
「久しぶりだなシルフィ。今日は遊んでやれないからな」
俺はシルフィに念を押した。毎回来る度に遊ぼうと言われるからだ。
何て言うんだろ?あの娘さ、女の子って言うより男の子みたいだ。それに遊びって近くの森に魔物退治に行くことを言うんだよ。だりぃったらありゃしない。
「わかってますー。今日はお仕事でしょ?あ、終わったら遊ぼうよ!」
シルフィは早川に抱き着いた。
お兄ちゃんの視線がとても怖いです。後ろから炎がゴウゴウ燃えてます。
「わかったから離れろ。また終わったら来るよ」
俺はついに折れた。言い出したら聞かない、スパイルに良く似ている。さすが兄と妹だ。
「ホント!?やった~じゃあ約束だよ」
そう言って上機嫌に鼻歌を歌いながらシルフィは家に入って行った。
「もう用は済んだか?」
後ろからゲンさんの声が聞こえた。
さすがにまずかったな。皆待たせてた事忘れてた。
「すみません。勝手に話して」
まあいいと言ってゲンさんは皆に指示をだした。
「これから敵陣に殴り込む。極力無駄な戦闘を避けよう。それに、なるべく人は殺すな。半殺しか気絶させるんだ。捕らえて拷問すれば情報が手に入るかもしれない。敵陣には班に別れて入って貰おうと思う。これから班を教える----以上だ」
今は、作戦と班分けが終わり第1班が出発した所だ。班は1~5ある。俺達は最後の5だ。
ちなみに俺の班はいつもの隊の4人だ。
「さて、行きましょうか」
春樹さんの合図により俺達は出発した。
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