4465人が本棚に入れています
本棚に追加
/439ページ
結果、今ここにいるわけです。はい。
あの後、祐樹に言ったら馬鹿にされて阿保にされてボコボコにされて罵声浴びせられて泣きながら帰って行った。
オレは全治1週間の怪我を負ったが、祐樹の気持ちが嫌と言うほど伝わった。きっと悔しかったんだろう、お互い幼なじみとして、親友として、オレが馬鹿になったのかと本気で心配しての行為だったのかもしれない。
オレは巨大な校舎である、城を眺めて右頬に触れ殴られたときの祐樹の言葉を思い出す。
『その腐った脳みそ洗浄してやらぁぁああ!』
はっきり言って馬鹿はあいつかと思う程馬鹿げたケンカだった気がする。
そして去り際に、
『帰ってくるなら南高校に転校して来い!俺はお前の親友だぁぁあ!待っててやるよ!』
って言って泣いて走って帰って行った。昔の漫画みたいだ。けど後悔はしてない。
「魔法覚えたら、真っ先にお前に見せにいってやるよ。待ってろ、祐樹」
歩きながら独り言。隣を歩いている金髪の少年は首を傾げていた。
これから始まる、オレの魔法学園生活。何が起こるかわからない。が。
ワクワクする。オレの知らない力、魔法。火を出したり水を操ったり。今から考えるだけでもワクワクが止まらない。
「よし、頑張りますかぁ!」
今度は大きめの声で宣言するとオレの周りの人は気持ち悪そうにオレを見てきた。
最初のコメントを投稿しよう!