4465人が本棚に入れています
本棚に追加
銀色のカケラは敵を空から襲撃した。キラキラと光って綺麗な魔法だが破壊力はとんでもない。
その証拠にさっきまで沢山いた敵が一瞬にしてリーダー的な男1人になったからだ。
「案外脆いな、お前ら」
ゲンさんは空から降り立った。
「何故だ!?何故生きている?」
奴らは何も気付いてないようだ。
ゲンさんは敵が攻撃する瞬間に転移を使った。俺にだけわかった微弱な魔力の揺れ。スパイルが助かったのもそのおかげだ。
「そりゃ……生きてるからだ」
ちょっとふざけたゲンさんは敵に魔力をぶつける。
「ひぃぃ」
敵は自分より遥かに多い魔力にビビって腰を抜かした。
「誰から情報を聞いた?答えなければお前の命は無い」
その質問に敵は声を震わせながら答えた。
「俺は知らない……ボスの命令だ…俺は知らない」
ダメだこいつ、混乱し過ぎて頭がいかれた。
「ボスはどこにいる?」
さらに冷たい声でゲンさんは聞く。
「……【ビューティフルエクスプローぐあぁ…」
あぶね!敵は自爆使用としやがった!それを感ずいたゲンさんは気絶させた。
俺は安心して後ろを振り返った。
--バコッ!
「な……に!?」
俺は後ろにいる男に殴られた。数メートル飛ばされて着地、そして誰が殴ったか確認した。
いや、確認しなくてもわかる。春樹さんだ。
何故俺を殴った?俺が敵に見えたのか?
どんどん浮かぶ疑問の中、1つの言葉が浮かんだ。『裏切り者』と言う言葉が。
「あんたが裏切り者か?……春樹さん」
それを聞いて春樹は笑った。口元が大胆に緩み目はとても笑っている。
「ふっ、ハハハハハ!笑いを堪えるのがこんなに大変だったなんてね」
地面に膝を付けてお腹を抱えて笑う春樹。まさか裏切り者だったなんて…。
「いつから裏切った?お前がそんな事をするとは思わないが」
後ろにいるゲンさんが未だ笑い続ける春樹に静かに言った。
その質問に春樹は更に笑い、答えた。
「いつからだぁ?そんなん決まってるでしょ。最初からですよぉ。ハハハ」
それを黙って聞いていたスパイルが急に動きだす。
「はるきぃぃい!てめぇいい加減にしやがれ!。食らいやがれ!【炎と水の共鳴】」
最初のコメントを投稿しよう!