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「俺がユニゾンスペルでケリをつける」
2人に聞こえるように呟いた。
その言葉に2人は反対した。特にスパイルは猛反対した、胸倉を掴み言う。
「何考えてんだ!!やめろ!失敗したらお前…」
掴む力が段々と弱くなっていく。そして、俺は手を払い除けた。
「どうせ死ぬなら抵抗して死んでやるよ」
死亡フラグが建った。確実に。ごめん親父にお袋。結婚する前に死ぬかも。
「さて、理論はできてんだ。あとは……勇気だけだ!」
俺は2つの手を前に出し手に闇と光の魔力を具現化した。
「その感じまさか!?ユニゾンスペルか!!」
ケラケラ笑っていた春樹の態度が急変した。緩んでいた口元は引き締まり、笑っていた目は鋭くなる。
「今更止めたっておせーよ!!
闇を司りし暗黒の弓よ、光を司りし光臨の矢よ。我が力となり向かい来る者に消滅を。
【黒臨の弓矢】」
暗黒の弓、光臨の矢が手の中に現れる。
それが現れた瞬間に物凄い反発力が働いた。
「ぐっ!……」
その様子を見てさっきまで緊張していた春樹は笑いはじめる。
「……ふっハハハ!まさか失敗とは、驚かせてくれる」
失敗?ふざけんな!まだ俺の体は消滅してない!
それにわかった事がある。この魔法は気が長い。
先人達が消滅していったのは魔法のせいじゃない。自分達のせいだ。
この魔法は時間がかかる事によって大きくなっていく。要するに先人達はこの反発力に勝てなくて魔力を闇と光に注ぎ過ぎたのだ。それで爆発して消滅という結果を招いた。
なら……体を強化すればいい。
「…まだだ!【パワーバランス】【ライトグラビディア】【ストレンジアーム】【ストレンジメンタル】」
俺は自分がかけれるだけの強化魔法をかけた。当然その間にユニゾンスペルはどんどん大きくなる。
やばい!力が足りない……。あと少しなのに……。
俺がもうダメだと諦めかけたその時、
「「【パワーバランス】【ストレンジアーム】【ストレンジメンタル】」」
後ろにいる2人から魔法をかける声が聞こえた。
その声がした後、力が沸いて来る。まさか!
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