4465人が本棚に入れています
本棚に追加
「待たせたな。わしが大臣だ」
わかってますそんなこと。大臣は机を挟んで俺の正面に座った。そして微妙に伸びているヒゲを触りながら言った。
「明日東京行くから準備しといてよ。はい、おしまい。帰っていいよ」
わーい帰れる……?
「おい待てこらぁ!そんだけの為に俺は命の危険を冒したのかよ!それにいきなり東京は無いって!何があったんだ」
早く済ませたかったのか大臣は眉間にシワを寄せて不満そうに答える。
「君の表彰があるの!んだけ、はい。帰った帰った」
なんて奴だ……。表彰とかいったい何を表彰するんだよ。
大臣絶対に次会ったら殴る。
と俺は心に決め職場に向かうのだった。
-------------------
職場。
「お!早川来たな!お前明日東京行って表彰されるんだよな!」
職場にも広がっている謎の表彰の話し。訳わからん……。
「なあスパイル、その表彰って何の事だよ?」
沢山の資料を抱えていたスパイルは大胆にも全ての資料を落とした。
「えっ?お前知らないの?ニュースとか見ないのか?」
知らん、ついでに家のテレビは今修理中だ。
「何か事件があったのか?」
はぁ、とため息をはくスパイルは資料を拾いながら俺に教えてくれた。
「お前について今世界で騒がれてるんだ。光と闇のアレで最初に出来た人間だから~とかなんとか」
あぁ、だから東京なのね。やっと意味がわかった。ちなみに俺の実家は東京にある魔法界の住宅街にあるんだ。
ユニゾンスペルを成功させたがために俺は表彰されるのね。 はっきり言って、めんどくせー。
「ふーん。あ、ゲンさんに今日休むって言っておいて。俺準備のために帰るから」
スパイルが待てと言ったが気にしないで転移で家まで帰った。
さて、服とか用意しよ。
次の日、俺は東京に向けて旅だった。
最初のコメントを投稿しよう!