Episode 1 学園

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皆を転移させた後、早川はその場に残った2人に言う。 「ふぅ、転移とは自分の書いた魔法陣から魔法陣へと移動できる魔法だ。上達すれば好きな所へ一瞬で行ける。お前らも早くこれぐらい習得しな………っても無理か。日向も綾瀬も今年習うからそれまで待っとけ」 「そうですね。あ、先生聞いてください!さっき探知したら珍しい魔力の持ち主がいましたよ~」 女子生徒、もとい綾瀬は嬉しそうに話した。 「珍しい魔力?て、いうよりいつの間に探知したんだ?」 日村が驚き一歩後ろへ下がり、気持ち悪そうに綾瀬をみる。 「に、人数確認ですぅ!その視線止めてよ。で、その魔力っていうか。持ち主っていうか。私達と同じ科学界出身なのよ!」 かなり嬉しいのか顔満面の笑みを日村に向けた。 「成る程。科学界出身ね。突然変異かな?これからが期待できそうだな」 内心日村はとても嬉しかった。科学界出身の魔法使いなんてこの学校には2人を合わせ15人しかいないのだ。ちなみに全校生徒は2000人を越している。 「これから楽しくなりそうだ。早川先生、僕達も行きましょう」 半分夢の世界に行きかけていた早川を起こして転移を使わせようと催促した。 眠りを邪魔された早川はブツブツ言いながら転移の準備をし始めた。 「…ブツブツ、転移は準備めんどいんだよ。何気に魔力必要だし……」 とぼやきながら作業を進め。そして準備が完了。 「おい、てめぇら早くしろ置いてくぞ」 とキレ気味だった。 「ありがとうございます。この学校で転移ができる教師は早川先生だけなんですよ。利用しなきゃもったいないですよ~」 と笑いながら綾瀬が早川にささやくと 「お前ら俺を何だと思ってんだよ。……まぁ、いいや。行くぞ」 まだブツブツ言っていた早川がキレ気味に言った。 早川に続き日村、綾瀬は魔法陣の中へ入り消えていった。
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