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四月八日の午前八時。
北帝学園の一年生の教室で、一人の少年がうなだれていた。
春の朗らかな天気に似つかわしくない光景で、うなだれている少年、雨宮朔真は「もうだめだ俺は死ぬんだ殺されるんだ破滅されるんだ」と、呪詛のように呟きながら机に突っ伏していた。
そんな負の塊となっている朔真とは対照的に、学園内は普段より談笑に満ちていた。
無理もなく、今日、この国立北帝華学園では始業式と入学式がある。
始業式も春の始業式。
つまりは、学年が上がり、クラス替えがある。
心境に何らかの変化が生じるには十分なイベントだろう。
しかし、そんなイベントに興味がないだけならともかく、朔真は今日という日が来たことで、余命三ヶ月宣告されたかのように沈んでいた。
お陰で、彼の周りには“壁”があるようで、朔真の周囲には誰もいなかった。
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