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「熱っいわぁ~」
ワンピースを着た
女性が隣の友人と
話している。
大阪弁か……。
そういえば
由紀も大阪弁
だったな。
さかのぼること二年前。
俺は当時高校
2年生だった。
どこかの高校生と
同じで日々を
平凡に過ごしていた。
軽音楽部と勉強、
アルバイトを
両立するために
必死だったあのとき
俺は由紀と出会った。
「あの~軽音楽のライブってここですか?」
少し高く
伺うような声が
聞こえた。
「そうだよ。ということは君、新入生の入部希望者?」
「はいっ!1年2組の酒井千春っていいます!ギターやってました!」
「で、そっちの子は?」
酒井千春の後ろで
こっちをじっと
見ていた女の子に話しかけた。
「私は…」
「あぁ~この子まだ入部するか決めてないんですよ。」
酒井千春が言った。
「そうなの。まぁ今日のライブ楽しんでってね!」
「はい!あの、先輩の
名前教えてください!」
「俺は川西太一、
太一先輩でいいよ!
じゃまた」
俺はバンドメンバーとの最終確認のため部室に戻った。
「ねぇ由紀、太一先輩
かっこよくない?」
「うん…そやね」
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