第一章

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「おそいぞっ!」 「すいません。 新入生に捕まりまして。」 部室に入るなり 小林先輩に頭を 叩かれた。 小林先輩は 3年生のギターで部長、 男気もあり 校外ライブで ファンができる ほどのイケメンだ。 同じバンドの メンバーとして 比較されそうで 少し複雑である。 「おっ!いきなりもう そんなことが…」 「何もなかったですよ!だって僕ですよ?」 「いや、人生何が おこるかわからない」 「どういう意味ですか…それ。」 「は~い。先輩も太一くんもそこらへんにしましょうよ!」 2年生のベース、 桜井桃が2人の 漫才に終止符を 打った。 「え~」 ドラムの西尾みさき、 もう1人のギター 森田恭子の 3年生コンビが 同時に声を上げた。 「もうちょっと 見たかったよ~」 「駄目です。 練習しましょう。 本番まであと 30分ですよ!!」 「は~い」 すねたような顔をして 2人は持ち場についた。 2年生だがこの しっかりしている とこをかわれて 副部長をしている。 C7/GO!GO!7188 天体観測/ BUMP OF CHICKEN 車輪の唄/ BUMP OF CHICKEN この3曲を一気に 通して合わせ練習し 視聴覚室に急いだ。 もう俺らが 着いた頃には 満員になっていた。 このライブの前の 胸の高ぶりをうまく 利用し舞台に飛び出た。 「どうも~前嶋高校軽音楽部でーす!!今日は楽しみましょ~!!!」 テンション高めな 俺はMCを軽くこなし 演奏を始めた。
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