始まりの日

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"ずっとそばに~♪" 「んぅ・・・。」 "いて欲しい~♪" 「んぅ・・・・」 ピッ。 「もしもし・・・。」 『もしもし?未知??』 「ん・・・。」 『おはよう。起きる時間だよ。』 私、藤堂未知の朝は一本の電話によって始まる。 「やだ、眠い・・。」 『起きなさい。今日は病院の日だよ?』 「む・・・わかった。」 寝ぼけ眼をこすり、重たい身体を起こすと大きく天井に伸びをした。 「おはよう、來(らい)・・。」 『うん、おはよう。』 毎日決まった時間に電話で未知を起こす男-藤堂來-。 私の双子の弟である。
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