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「あらあら。鼻血が出ちゃってる」
「マジ?」
夕暮が鼻に手を当てると、確かに手には血が付着してる。
「まぁ、ティッシュでも詰めとけば大丈夫ね。ちょっと待ってて」
言いながらティッシュを取って、強引に夕暮の鼻に詰め込む。
「で? 君はなんの用なの?」
夕暮が自分でいい具合にティッシュを詰め直してると、管理人(仮)は本題とばかりに煙草に火をつけて紫煙を吐き出す。
「あの、管理人さんに用がありまして」
「だから。なんの用なの?」
何度も言わせんな的な表情をしながら、煙でワッカを作る管理人。
「管理人さん。今日からお世話になります紫水 夕暮です」
目の前に立つのが管理人と分かり、煙のワッカを見ながら夕暮は頭を下げる。
「私は兵藤 北斗星(ひょうどう きとせ)。愛嬌を込めて北斗星様と呼んでいいからね」
「全く愛嬌の込めようがないですけど!」
思わず突っ込んでしまう夕暮だった。
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