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「なんで、手すりになんて乗ってたんですか」
青筋をピクピクさせながら、質問を続ける夕暮に対して少女は、
「私の使命を確認する為だ。天に近い方が天の声を聞き取りやすいからな」
アンテナがバリ3のビリビリ電波を発生させる。
「・・・・・・・・」
夕暮は、ポカーンと口を開けて珍獣を見る感じで少女を凝視。
そんな夕暮に構わず少女は自身の熱弁を続ける。
「そんな私に貴様はなんという行いをしたのだ。これはパートナーとして有り得ない行動だ」
この少女の言葉でようやく夕暮は正気に戻る。
「パートナーって、仰ったのでありますですか?」
驚きすぎて間違った敬語になる夕暮。
パニクる夕暮とは対象的に、少女は淡々と言葉を紡ぎ続ける。
「貴様はなんで屋上に来た? なにか惹かれて来たんじゃないのか?」
あっ!と夕暮は部屋での奇妙な感覚を思い出す。
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