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「どうした? ははーん。私の美貌に見とれたか」
夕暮の視線に気がついた少女が意地悪く笑う。
「別にそんなじゃないし」
夕暮は慌ててソッポを向くが、その行動が少女の言葉を肯定してる事に気がついてない。
「あぁ。美しいとは罪だな‥‥‥痛っ!」
なんかムカついたので、夕暮は少女をポカンと叩く。
「殴ったな!親父にも殴られた事ないのに」
頭頂を叩かれたのに、頬を押さえる少女。
「‥‥‥ちっ!冗談だ」
夕暮が思いきり拳を握ったのを見て、少女は悔しそうにムクれる。
「ふん。後輩に叩かれるとは、私も堕ちたものだ」
「後輩?」
夕暮が不思議そうに首を傾げる。
「貴様は今日寮に来た。という事は新入生だろう。簡単な推理だ」
少女の言葉を聞いて、夕暮はしばし沈黙。
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