変人=お姫様?

20/24
前へ
/42ページ
次へ
沈黙を保つ夕暮の額から汗が一筋零れる。 「せ、先輩だったんですか?」 「さっきからそう言ってるだろう」 一筋だった汗が、二筋、三筋と増えていく。 「俺、もしかして無礼な事を言ってましたか?」 俺、なんか今日こんなのばっかと、夕暮は自身の行動を嘆く。 「まぁ。ギリギリ大丈夫だな」 「そ、そうですか」 嘆きながらも、少女‥‥先輩の言葉を聞いてひと安心。 「ところで、パートナーの名ぐらい知っときたいのだが?」 「そ、そうですね。紫水 夕暮っていいます」 なんか粋なジョークでも言おうと思ったが、事故を起こす危険性を考慮して夕暮は無難に自己紹介を済ます。 「夕暮か。私は深紅 晴妃(ふかべに はるひ)。略してシンデレラだ。」 「ははは、意味が分かりません」 目の前に立ってるのが先輩と忘れて、夕暮は突っ込む。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

481人が本棚に入れています
本棚に追加