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「私に突っ込むとは、貴様は中々命知らずだな」
「えっ?」
顔の表情が驚いたまま固まる夕暮をよそに、晴妃は話を続ける。
「まぁいい。早速パートナーとしての契約をするぞ」
「契約って一体な‥‥‥むっ!?」
晴妃に尋ねようとした夕暮の口が塞がれる。
接吻、マウストゥマウス、ようするにキスという形で。
突然すぎて夕暮は意味もなく指を動かす事しか出来ない。
「私のファーストキスだ。ありがたく思うといい」
「えっと‥‥‥」
ファーストキスってこんな風に感動もなくするもんだったかな、と夕暮は戸惑いショックを受けるけど、実は嬉しかったりするという複雑な状況になっている。
しかし、いつまでも混乱してられず、浮かんできた疑問を率直に尋ねる。
「契約って‥‥‥なんなんですか? キスじゃないといけないんですか?」
「契約方法はキスだけじゃない。それと契約の意味だが、手の指を見てみろ」
色々と聞き直したいが、取り敢えず晴妃に言われた通り夕暮は自分の手の指を見る。
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