変人=お姫様?

21/24
前へ
/42ページ
次へ
「私に突っ込むとは、貴様は中々命知らずだな」 「えっ?」 顔の表情が驚いたまま固まる夕暮をよそに、晴妃は話を続ける。 「まぁいい。早速パートナーとしての契約をするぞ」 「契約って一体な‥‥‥むっ!?」 晴妃に尋ねようとした夕暮の口が塞がれる。 接吻、マウストゥマウス、ようするにキスという形で。 突然すぎて夕暮は意味もなく指を動かす事しか出来ない。 「私のファーストキスだ。ありがたく思うといい」 「えっと‥‥‥」 ファーストキスってこんな風に感動もなくするもんだったかな、と夕暮は戸惑いショックを受けるけど、実は嬉しかったりするという複雑な状況になっている。 しかし、いつまでも混乱してられず、浮かんできた疑問を率直に尋ねる。 「契約って‥‥‥なんなんですか? キスじゃないといけないんですか?」 「契約方法はキスだけじゃない。それと契約の意味だが、手の指を見てみろ」 色々と聞き直したいが、取り敢えず晴妃に言われた通り夕暮は自分の手の指を見る。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

481人が本棚に入れています
本棚に追加