481人が本棚に入れています
本棚に追加
「まぁ、あれだ。これからよろしく頼むぞ。夕暮」
「は、はい。よろしくお願いします」
自身の名前が呼ばれた事にビックリしながら、晴妃が差し出した手と夕暮はおずおずしながら握手。
あっ!女の子の手って柔らかい、と夕暮は変な事に感動を覚える。
「それでだ。パートナーになったんだ。特別に私の事を名前で呼ぶ権利を与えよう。喜んでいいぞ。私は滅多に名前で呼ばせないからな」
「あ、ありがとうございます」
夕暮の返事に頷きながら、晴妃は言葉を続ける。
「晴妃様と呼ぶがいい」
「全力でお断りします」
ここには自分自身の事を様付けで呼ばせたい人が沢山いるな、と夕暮が少し呆気に取られてるうちに晴妃は真面目な顔になり再び手すりに向かっていく。
「夕暮。私には目標がある」
「目標ですか?」
急に真面目になった晴妃に戸惑いながらも、夕暮はそれを声に表さないように質問する。
最初のコメントを投稿しよう!