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寮から学校までの道のりは既に晴妃から聞いてる為、迷う心配は全くない。
若干、あの晴妃が本当にちゃんと教えてくれてるか不安だったけど、目の前に校門が見えてきて取り敢えずひと安心。
「ここが、魔法学園か」
校門を抜けて、夕暮がお城のような校舎に見惚れてると後ろから。
「ちっ!通行の邪魔だ。この、ど素人が」
もの凄い罵声を浴びせられる。
「ど素人ってなんだよ。お前だってど素人だろうが」
いきなりバカにされた事もあって、ムッとしながら反論する。
「凡人風情が僕と同じカッコでくくらないでほしいね」
いちいち言い方が癪に触る、と夕暮は内心で毒づく。
「ふん。朝から無駄な時間を取ってしまった。特待生の僕が凡人なんかと会話するなんて」
などと言いながら去る男を見ながら、夕暮は舌打ちをして自身も校舎に向かって歩き出す。
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