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「見つけました。そこの君、止まるですよ」
空飛ぶ魔女っ子から声が聞こえるが、夕暮はまさか自分が呼ばれてるとも思わずに、周りの楽しすぎる光景に目を奪われたまま。
「むぅぅ!無視ですか? そうですか!」
魔女っ子はそれが気に入らないらしく、菷の上で機嫌悪そうに頬を膨らましながら徐々に菷の高度を下げていく。
「聞こえてますかです!」
「うわっ!」
いきなり目の前に菷に跨がって宙に浮いてる魔女っ子が現れて、夕暮は心臓が止まっちゃう程の勢いで驚く。
「さっきから何度も呼んでるのに、反応しないなんて酷いです」
「す、すいません。気づきませんでした」
夕暮は周りの光景を見てて、という理由で言ったが、この魔女っ子はどんな捉え方をしたのか、
「わ、私が小さすぎて気づかなかったと? こんな立派なレディーを前に酷すぎます」
自身の外見のせいだと思い跨がっている菷を握り壊すぐらいの勢いで憤慨している。
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